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整体・手技療法の種類柔道整復(整骨院・接骨院)

柔道整復と整骨院・接骨院:何を診て、どこまで保険が使えるのか

柔術の活法から生まれた柔道整復の歴史、整復・固定・後療法の流れ、健康保険が使える条件と使えない例。

整骨院・接骨院で施術を行うのは、国家資格を持つ柔道整復師です。「整骨院」と「接骨院」に法律上の違いはなく、どちらも柔道整復師が開設する施術所です(「ほねつぎ」と名乗る院もあります)。

1. 成り立ち

柔道整復の源流は、柔術の「活法」です。武術の稽古で起きる骨折や脱臼、気絶などに対処する技術として伝えられてきました。明治期に西洋医学中心の制度が作られた後、柔道関係者の働きかけで1920年に「柔道整復術」が公認され、1970年に柔道整復師法として独立した法律が制定されました。

2. 柔道整復師が扱うもの

柔道整復師の業務は、骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷(肉離れなど)に対して、手術をせずに整復・固定などを行うことです。

段階 内容
整復 ずれた骨や外れた関節を、手で元の位置に戻す。
固定 包帯、副子(添え木)、テーピングなどで動かないようにする。
後療法 手技、温熱・電気などの物理療法、運動を用いて、機能の回復を助ける。

骨折と脱臼の施術は、応急手当の場合を除き、医師の同意が必要です。また、エックス線撮影や投薬はできません。

3. 健康保険が使える条件

整骨院で健康保険が使えるのは、急性または亜急性の外傷性の負傷に限られます。「亜急性」とは、身体の組織が損傷を受ける程度の外力が、繰り返し・継続的に加わって起きたものを指します。原因がはっきりしている必要があり、施術者は負傷の原因を確認します。

保険が使える例 保険が使えない例
階段を踏み外して足首をひねった 日常の疲れ、肩こり、慢性的な腰痛
重い荷物を持ち上げた瞬間に腰を痛めた 加齢による痛み、原因のはっきりしない痛み
スポーツ中にぶつけて打撲した 病院で治療中の同じ負傷(医師の治療と重複)
(医師の同意がある)骨折・脱臼 仕事中・通勤中のけが(労災保険の対象)

保険で施術を受けた場合、患者は「療養費支給申請書」に署名します。多くの場合、施術所が患者に代わって保険者へ請求する「受領委任」という仕組みが使われています。内容を確認せずに白紙の申請書へ署名することは避けてください。後日、保険者から負傷の原因などの照会文書が届くことがあります。

4. 医療機関との使い分け

  • 強い腫れや変形があり骨折が疑われる場合は、まず整形外科で画像検査を受けるのが確実です。
  • 整形外科で診断を受けた後、リハビリや固定の管理を整骨院で受ける組み合わせもあります(医師の同意が必要な場合があります)。
  • しびれ、力が入らない、発熱を伴う痛みは、外傷以外の病気の可能性があるため医療機関を受診します。

5. 整骨院の自費メニュー

多くの整骨院では、保険の対象とならない慢性的な肩こりや姿勢の悩みに対して、自費の施術(骨盤調整、鍼、トレーニングなど)を行っています。保険の施術と自費の施術は区別して説明されるべきもので、会計の内訳を確認するとよいでしょう。

参考資料

  • 柔道整復師法(昭和45年法律第19号)
  • 厚生労働省「柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて」(各年度の通知)
  • 公益社団法人日本柔道整復師会 編『柔道整復学:理論編』南江堂.

本記事は一般的な学術情報の解説であり、診断や治療の代わりにはなりません。強い痛み、しびれ、発熱、排尿・排便の異常、急な脱力などがある場合は、まず医療機関を受診してください。

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